自宅サーバを運用して感じたメリットとデメリット(2022年2月)

投稿者: | 2月 25, 2022

副業を始めようとしてWordPressを構築してブログを投稿している人は多いと思います。

その中でもさくらインターネットのVPSなど、レンタルサーバーを借りて運用しているケースが多いです。

サーバーを構築して色々試してみたいけど、何に手を出せばいいかな?

それなら自宅でサーバーを構築すればいいんじゃない??
サーバーの知識など少し手間がかかるけど、かなりメリットはあるよ!

でも、レンタルサーバーもメリットあると思うけど、自宅サーバーで始めていいのかな?

じゃあ、自宅サーバーのメリット・デメリットについて教えるから、それを踏まえて自宅サーバーにするか、レンタルサーバーにするか決めて!

1.サーバーとは

サーバーとは、「何かしらのリクエストに対して、そのリクエストに見合ったレスポンスをするもの」です。
例えばwebサーバーであればwebページを返し、データを保存するならサーバー内のフォルダを見せて共有させることができます。
つまり、サーバーは構築者の意図によって様々な機能をもたせることができます。

2.自宅サーバーのメリット

私が1年自宅サーバーを運用してきて感じたメリットは3点です。

1年間運用して感じたメリット3点
①費用を安く抑えることができる
②ネットワークの知識がつく
③サーバーOSであるLinuxの知識がつく
④サーバーに多様の機能をつけられる

2.1 費用を安く抑えることができる

自宅サーバーを設置するなら費用をなるべく抑えたいと考える人は少なくありません。
レンタルサーバーを契約したら最低でも月々1,000円かかります。
そのため、初期費用を安く抑えたいのであれば「自宅で眠っているPCを蘇らせる方法」です。

サーバーは「動くPC」であれば何でも良いので、自宅で眠っているサポートが切れたPCだったとしても、サーバーに蘇らせる事ができます。

さらに、ラズベリーパイであれば1ヶ月間の電気代を60円程度で抑えられることができます。
※sukiburoさんの「【1ヶ月60円】ラズパイの電気代知ってる?全部計算してみた。」を参考にさせていただいきました

つまり、自宅サーバーにすると「サーバーの機器購入費と月々の電気代を抑えることができる」ので、最大のメリットになります。

2.2 ネットワークの知識がつく

自宅サーバーを構築するときは、自宅のネットワーク環境をある程度理解してから取り組む必要があります。

なぜ自宅のネットワークを理解する必要があるかというと、自宅内で利用しているスマホやPCは外部の情報を取得するために設計されているからです。
そのため、「自宅環境内から外部への通信は許可されていますが、自宅環境外から自宅環境内への許可されていない」設計になっています。
つまり、自宅サーバーをWebサーバーとして外部へ公開する場合、「自宅環境外から443ポートへアクセスがあった場合、サーバーへ転送する設定」を行う必要があります。

簡単そうな設定だと思いますが、インフラ系エンジニアの方はネットワークの設定で失敗することが多々あります。
そのため、ある程度理解をし、家庭内にあるネットワーク機器(ルーター)へ設定して、通信が通らなかったら違う内容で設定する…を繰り返し実行する必要があります。
このトライアンドエラーを繰り返してるうちに自宅内のネットワークの知識がついてきます。
※インフラエンジニアのネットワーク周りの作業で通信エラーが発生すると、トライアンドエラーで設定追加することがあります

2.3 サーバーOSであるLinuxの知識がつく

自宅サーバーを構築するときに必要となるのは、サーバーOSのLinuxです。
このLinuxはWindowsやMacなどで用いられている画面でクリックする操作ではなく、「コマンドラインでの操作」が主流となっています。

例えば自宅サーバーにWordpressを導入してブログを開設したい場合、Apache HTTP ServerとMySQLなどをインストール行う必要があり、その操作をコマンドラインで行います。
そのため、「サーバーにコマンドラインでの操作をして、Apache Web Serverのインストール完了まで待ち、完了したらApacheの設定ファイルを編集して、次のMySQLを導入するためにコマンドラインを入力して操作をして、MySQLのインストール完了まで待ち…」の作業が永遠と続きます。

最近ではGoogleで「Wordpress 導入 自宅サーバー OS名」で検索するとヒットするため簡単に始められるため敷居は低くなったと感じてます。
また、Linuxのバージョンなどが違ってもインストールする流れはあまり変わらないため、自宅サーバーに一つの機能を導入するだけでもLinuxの知識がつきます。

2.4 サーバーに多様の機能をつけられる

サーバーには「Webサーバ」、「ストレージサーバー」、「センサー情報管理サーバー」など、構築者の意図によって様々な処理を行ってくれます。

そのため、自宅サーバー構築者が「スマホの写真を保存しておきたい」と思ったら「ストレージサーバー」を構築し、「 自分自身でブログを投稿できるプラットフォームを用意したい」のであれば「 Webサーバー(WordPress)」を構築すればいいのです。
また、「 ストレージサーバー」と「Webサーバー」両方を用意したいのであれば、自宅サーバーの1台に両方の機能を追加すればよいのです。

私の自宅サーバーではWebサーバーとファイルサーバー、さらにIoTサービスと連携したカーテン自動開閉サーバーの3つの機能を持たせています。

3.自宅サーバーのデメリット

自宅サーバーを構築するにあたりデメリットも生じます。

私が感じたデメリットは 3点です。

1年間運用して感じたデメリット3点
①自宅サーバー構築に時間がかかる
②故障時の障害対応が面倒
③サーバーを配置する物理的な場所が必要

3.1 自宅サーバー構築に時間がかかる

知識がある人でもサーバーを構築するにはかなりの時間がかかります。
私の場合でも、自宅サーバーにWordpressを導入するだけで半日以上かかりました。

時間がかかる項目としては3つあります。

自宅サーバー構築で時間がかかる3つの原因
①Googleで調べてから取り掛かる
②バージョンによってエラーが異なる
③スペックによってインストールに時間がかかる

3.1.1 Googleで調べてから取り掛かる

サーバーを構築するには「どのような機能にするか」が決まってから準備する必要があります。

Windowsであればインストールメディアをダウンロードしてポップアップに従ってインストールすれば数分で完了しますが、サーバーはコマンドラインがメインとなってきます。
そのためGoogleで関連しそうな記事を見つけ出し、自分の自宅サーバーに合わせてチューニングする必要があります。
このGoogleで記事を見つけることろで時間がかかります。

3.1.2 バージョンによってエラーが異なる

サーバーのOSはLinuxと言いましたが、Linuxにも様々な種類があるので、Linuxの種類やバージョンの違いで導入したときに思わぬところでエラーが発生する場合があります。

そのため、Linuxやソフトウェアのバージョンなどを確認し、エラーに陥ったら更に調べて実施する必要があります。

3.1.3 スペックによってインストールに時間がかかる

「2.1 費用を安く抑えることができる」で触れましたが、自宅サーバーの機械を「家庭で眠ってるPCを蘇らせる」方法でいいですが、メモリやCPU、ディスクなどのスペックが影響してインストールに時間がかかる場合があります。

また、「家庭で眠っているPCを蘇らせる」ときにLinuxを導入する必要があるため、ここでもスペックに影響してインストールに時間がかかります。

当たり前のことですが、処理を高めたいのであれば高スペックのPCを用意する必要があります。

3.2 故障時の障害対応が面倒

自宅にサーバーを置くため、機械の故障がつきものです。
サーバーから火がでることはほとんどありませんが、常時稼働しているためディスクやメモリの不具合が起こります。

そのため、故障したら機器の交換が必要になるため、サーバー構築を1から始める必要があります。

また、停電などでサーバーが止まってしまう可能性もあるため、Webサーバー目的であれば止まる可能性も考慮する必要があります。

3.3 サーバーを配置する物理的な場所が必要

自宅にサーバーを配置するため、場所が必要になります。

私が使用しているラズベリーパイであれば手で収まるサイズなのでスペースを取りませんが、ゲーミングPCのようなタワー型の場合は場所を取るためスペースが必要となります。

4.自宅サーバーに向いてる人・向かない人

自宅サーバーを構築するには時間がかかりますが、自分の好きなように機能をもたせることができます。

自宅サーバーに向いてる人
・サーバー構築に時間を割ける人
・レンタルサーバーやVPSで提供されているサービス以外のサーバーを構築したい人

一方、自宅サーバーに向かない人はブログサーバーを立てて副業したい人などがあげられます。
ブログサーバーを構築するのであれば、お名前ドットコムなどでドメイン購入後にオプションでブログのサービスを契約するのもありです。
または、さくらインターネットのVPSを利用すればすぐに始めることができます。

自宅サーバーに向かない人
・構築に時間が割けない人
・WindowsなどのGUIで操作したい人
・副業のためにブログ用のサーバーを持ちたい人

5. さいごに

自宅サーバーのメリット・デメリットについてまとめてみました。

自宅サーバーを構築するには時間と労力が必要になりますが、様々な機能をもたせられるため達成感があります。
一方でブログ用であればお名前ドットコムやVPSのサービスを契約すると、すぐに始めることができます。

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